ロングテールキーワードの調べ方がわからず、SEOで成果が出ていない。そんな悩みを持つWeb担当者は少なくありません。
結論からお伝えすると、ロングテールキーワードの調べ方は「ビッグキーワードを起点に5ステップで絞り込む」のが最も効率的です。
この記事では、具体的な手順・ツール・BtoB向け具体例・AI検索時代の最新戦略まで、実務視点で体系的に解説します。
ロングテールキーワードとは?
ロングテールキーワードとは、検索ボリュームは少ないが検索意図が具体的な3語以上のキーワードのことです。競合が少なく、購買・問い合わせに近いユーザーが多いため、SEO初期段階で最も成果につながりやすいキーワード群です。

ビッグ・ミドル・ロングテールの違い
キーワードは検索ボリュームによって大きく3種類に分類されます。
| 種類 | 月間検索数の目安 | 例 | 競合の強さ |
|---|---|---|---|
| ビッグキーワード | 10,000〜 | SEO | 非常に強い |
| ミドルキーワード | 1,000〜10,000 | SEO 対策 | 強い |
| ロングテールキーワード | 〜1,000 | SEO 対策 中小企業 自分で | 弱〜中 |
ロングテールキーワードは検索数が少ない分、競合サイトが少なく、上位表示を狙いやすいのが特徴です。また、検索意図が具体的なため、記事を読んだユーザーが行動(問い合わせ・購入)に移りやすい傾向があります。
なぜSEO初期にロングテールキーワードから始めるべきか
新規サイトや低ドメインのサイトがビッグキーワードで上位表示を狙うのは現実的ではありません。ロングテールキーワードで複数記事を上位表示させてサイトの評価を積み上げ、最終的にビッグキーワードを狙う——これがSEOのセオリーです。
加えて、ロングテールキーワード記事を積み上げることでトピッククラスターが形成され、サイト全体の専門性が高まります。AI検索でも「専門性の高いサイト」として認識されやすくなるため、AIO(Artificial Intelligence Optimization:AI検索最適化)対策としても有効です。
ロングテールキーワードの調べ方|5つのステップ
ロングテールキーワードの調べ方は、「軸となるビッグキーワードを1つ決め → サジェスト取得 → ボリューム確認 → 競合チェック → クラスター設計」の5ステップで進めます。このステップを順番に踏むことで、無駄な記事を量産せず、成果につながるキーワードだけを選定できます。
ステップ1 軸となるビッグキーワードを1つ決める
まず、自社のサービスや記事テーマに直結するビッグキーワードを1つ選びます。
例として「SEO対策」「コンテンツマーケティング」「BtoBマーケティング」などが挙げられます。このビッグキーワードが、後のサジェスト取得の起点になります。軸が曖昧だとロングテールキーワードが散漫になるため、1テーマに1つのビッグキーワードを設定することが重要です。
ステップ2 ラッコキーワードでサジェストを一括取得する
ラッコキーワードにビッグキーワードを入力すると、Googleサジェスト・関連検索語句・「People Also Ask」などを一括で取得できます。
取得したキーワードをCSVでエクスポートし、スプレッドシートに貼り付けて管理します。この段階では絞り込まず、まず全量を取得することがポイントです。
ステップ3 キーワードプランナーでボリュームを確認する
Google広告のキーワードプランナーで、取得したキーワードの月間検索ボリュームを確認します。
目安として、月間10〜1,000の検索ボリュームがロングテールキーワードの対象です。0表示のキーワードも、BtoBや専門性の高いニッチ領域では検索が存在する場合があります。ボリュームを確認したらスプレッドシートに数値を記入し、次の競合チェックへ進みます。
ステップ4 競合の強さをチェックして「勝てる土俵」を選ぶ
Googleで対象キーワードを実際に検索し、上位表示されているサイトを確認します。
- 上位が大手メディア・官公庁・大企業ドメインばかり → 難易度高。後回し
- 上位に個人ブログや中小企業サイトが複数ある → 難易度低。優先して狙う
ステップ5 トピッククラスター設計に落とし込む
選定したロングテールキーワードを、トピッククラスター(親記事+子記事の構造)として整理します。これが競合ほぼゼロの差別化ポイントです。
例えば「SEO対策」を軸にした場合:
- 親記事(ピラーページ):「SEO対策とは?基礎から実践まで」
- 子記事(クラスター記事):「ロングテールキーワードの調べ方」「メタディスクリプションの書き方」「内部リンクの設置方法」…
クラスター設計を先に行うことで、後から「似たテーマの記事を量産してしまった」「カニバリゼーションが発生した」といった失敗を防げます。選定したキーワードがクラスター内のどこに位置するかを確認してから記事制作に入ることが重要です。
ロングテールキーワードの具体例20選|業種・目的別
ロングテールキーワードの具体例は、業種や目的によって大きく異なります。「自分のサービスに近い例」を参考にキーワードを発想することが、実務での近道です。
BtoB企業のロングテールキーワード例10選
BtoBサイトでは検索ボリュームが小さくても問い合わせに直結するキーワードが多く存在します。以下はTechnogramの支援経験をもとにした実例です。
| キーワード | 想定検索意図 | コンバージョン可能性 |
|---|---|---|
| BtoBマーケティング 施策 中小企業 | 施策を具体的に知りたい | 高 |
| コンテンツマーケティング 費用 BtoB | 費用感を把握したい | 高 |
| MA導入 失敗事例 | 導入前にリスクを知りたい | 高 |
| SEO対策 自社でできる 方法 | 内製化したい | 中 |
| ホワイトペーパー 書き方 テンプレート | 作り方を知りたい | 中 |
| リード獲得 施策 BtoB 比較 | 施策を比較検討したい | 高 |
| 展示会 フォローメール 例文 | すぐに使えるテンプレートが欲しい | 中 |
| 製造業 SEO キーワード | 業界特化のSEO知識が欲しい | 高 |
| BtoBサイト 問い合わせ 増やす | 具体的な改善策が欲しい | 高 |
| インサイドセールス 立ち上げ 手順 | 組織設計の情報が欲しい | 中 |
検索ボリュームが月間10〜100であっても、BtoBでは1件の問い合わせが数百万円の案件につながるため、CVRの高さが数字の小ささを大きく上回ります。
SEO・マーケ支援会社のロングテールキーワード例5選
- 「SEOコンサルティング 費用 相場」
- 「コンテンツSEO 外注 比較」
- 「SEO内製化 支援 サービス」
- 「AIO対策 代行 会社」
- 「キーワード選定 代行 料金」
ECサイト・BtoCのロングテールキーワード例5選
- 「プロテイン 女性 おすすめ 飲みやすい」
- 「ランニングシューズ 幅広 初心者 選び方」
- 「電気圧力鍋 一人暮らし コンパクト 比較」
- 「日焼け止め 敏感肌 子供 使える」
- 「ふるさと納税 還元率 高い 2025」
ロングテールキーワードの選び方|3つの判断基準
ロングテールキーワードの選び方は、「検索ボリューム × CVR可能性」「競合の強さ」「検索意図の重複」の3軸で判断します。この3基準でスコアリングすることで、感覚ではなく根拠のある優先順位付けが可能になります。
①検索ボリューム × CVR可能性でスコアリングする
検索ボリュームだけでキーワードの価値を判断するのは危険です。以下の式で考えましょう。
キーワードの価値 = 月間検索数 × CVR(コンバージョン率) × 1件あたりの顧客価値
BtoBサイトでは、月間検索数が10以下でも積極的に狙うべきキーワードが多数あります。
②競合が大手ばかりのキーワードは後回しにする
Googleの検索結果で上位10位を確認し、大手メディア・ECモール・官公庁などが占めている場合は難易度が高いと判断します。
特に注意すべきは「比較サイト」(ランキング系)です。比較サイトが上位を独占しているキーワードは、同じ検索意図で記事を書いても上位表示が難しい傾向があります。競合ドメインのパワーが明らかに自社より強い場合は、より具体的なロングテールキーワードに絞り込むことを推奨します。
③似た検索意図のキーワードは1記事に集約する
「ロングテールキーワード 調べ方」と「ロングテールキーワード 探し方」のように検索意図がほぼ同一のキーワードは、別々の記事を作ると重複が発生します。
同じ検索意図のキーワードは1記事で複数カバーするのが基本です。メインキーワードを1つ設定し、サブキーワードとして同義語・関連語を同じ記事に自然な形で盛り込みます。

AI検索時代のロングテールキーワード戦略
AI検索時代において、ロングテールキーワード戦略の重要性はさらに高まっています。ChatGPTやGoogle AI Overviewへの質問文そのものが、ロングテールキーワードと同じ構造を持っているためです。
ChatGPT・AI Overviewへの質問はロングテールキーワードそのもの
ユーザーがAI検索に入力する質問は、「BtoBサイトでロングテールキーワードは有効ですか?」のように自然言語・長文・具体的な文章です。これはまさにロングテールキーワードの特性と一致します。
つまり、ロングテールキーワードを軸に作られた「具体的な問いに答える記事」は、AI検索に引用・参照される確率が高くなります。
自然言語クエリを想定したキーワード設計の具体的なやり方
AI検索対応のキーワード設計では、従来のキーワード羅列型ではなく「質問形式」でキーワードを考えることが重要です。
- 従来型:「ロングテールキーワード ツール 無料」
- AI検索対応型:「ロングテールキーワードを無料で調べるツールは何がありますか?」
記事の見出しや本文にこのような質問形式の表現を盛り込むことで、AI検索エンジンが「この記事は〇〇という質問に答えている」と認識しやすくなります。FAQ(よくある質問)セクションの設置が特に効果的です。
AIO対策とロングテールキーワードの相性が良い理由
AIO(AI検索最適化)では、「明確な問いに対する明確な答えを持つコンテンツ」が評価されます。ロングテールキーワードは検索意図が具体的なため、記事の主旨が絞りやすく、AIO対策との親和性が非常に高いです。
具体的には以下の3点でロングテールキーワード記事はAIOに強い構造を持ちます。
- 検索意図が単一なので、記事全体で一つの問いに答え続けられる
- 競合が少なく、その話題での権威性を築きやすい
- FAQとして設置しやすく、AI検索からの引用を受けやすい
ロングテールキーワードを調べるおすすめツール比較
ロングテールキーワードを調べるツールは、無料・有料合わせて複数あります。初めての方は無料ツール3つから始め、本格的な競合調査が必要になったら有料ツールを検討するのが現実的です。
無料ツール3選(ラッコキーワード・キーワードプランナー・Google Search Console)
| ツール | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| ラッコキーワード | サジェスト・関連語の一括取得 | 無料で大量取得可能。CSV出力に対応 |
| Googleキーワードプランナー | 検索ボリューム確認 | Google広告アカウントが必要。数値は幅があることに注意 |
| Google Search Console | 自サイトの検索クエリ確認 | 既存記事の流入キーワード発掘に最適。完全無料 |
Google Search Consoleは既存記事が拾っている「想定外のロングテールキーワード」を発見するのに非常に有効です。表示回数は多いがクリック率が低いキーワードを見つけたら、そのキーワードに特化した記事を新規作成するか、既存記事を最適化する判断ができます。
有料ツール2選(Ahrefs・Semrush)の使い分け
| ツール | 強み | こんな時に使う |
|---|---|---|
| Ahrefs | 被リンク分析・KD(難易度)スコア | 競合サイトのキーワード戦略を徹底分析したい時 |
| Semrush | キーワード調査・コンテンツ監査の総合力 | キーワード調査からコンテンツ改善まで一元管理したい時 |
どちらも月額数万円の費用がかかりますが、本格的なSEO施策を行う場合は投資対効果が見込めます。まずはAhrefsの無料トライアルで競合分析の感覚を掴むのがおすすめです。
よくある失敗と注意点
ロングテールキーワードを活用したSEOでは、やり方を間違えると労力が成果につながらないケースがあります。「とにかく量産する」という発想が最も危険です。
ロングテールキーワードを量産しても成果が出ないパターン
よくある失敗パターンは以下の3つです。
- 検索意図を無視した記事:キーワードに数値的なポテンシャルがあったとしても、ユーザーが求める情報と記事の内容がずれていると上位表示されない
- クラスター設計なしの単発記事量産:トピック間の内部リンクがなく、サイト全体の評価が上がらない
- 情報の薄いコンテンツ:文字数を埋めただけで独自情報・一次情報がない記事はAI生成コンテンツと差別化できず、Googleの評価が低い
AI生成ツールで大量の記事を量産する手法が広まった現在、独自情報・実体験・数値データの有無が記事の品質を左右する最大の要因になっています。
カニバリゼーションを起こさないキーワード管理の方法
カニバリゼーションを防ぐためには、キーワードと対応記事URLをスプレッドシートで一元管理することが基本です。
管理すべき項目の例:
- メインキーワード
- 記事URL
- 公開日
- 月間検索ボリューム
- 検索意図(HOW・WHAT・WHY・WHERE)
- 対応クラスター
新しいキーワードを選定する際は、必ずこのリストと照合して「既存記事でカバーできないか」を確認します。カニバリゼーションを起こしてから修正するより、設計段階で防ぐほうがはるかに効率的です。
まとめ
ロングテールキーワードの調べ方と選び方について、要点を整理します。
- ロングテールキーワードは競合が少なく検索意図が明確なため、SEO初期に最も成果につながりやすい
- 調べ方は「ビッグキーワード起点 → サジェスト取得 → ボリューム確認 → 競合チェック → クラスター設計」の5ステップで進める
- 選び方は「ボリューム × CVR可能性」「競合の強さ」「検索意図の重複チェック」の3基準で判断する
- BtoBでは月間検索数10〜100でも問い合わせに直結する高価値キーワードが多数ある
- AI検索時代には「質問形式のロングテールキーワード」と「FAQ設置」がAIO対策として特に有効
まずはラッコキーワードで軸となるビッグキーワードのサジェストを取得し、クラスター設計に落とし込むところから始めてみてはいかがでしょうか。キーワード選定からコンテンツ設計まで支援が必要な場合は、Technogramにお気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q. ロングテールキーワードは何語からですか?
一般的に3語以上のキーワードをロングテールキーワードと呼びます。ただし語数より「検索意図が具体的で、検索ボリュームが比較的少ない」という特性のほうが本質的な定義です。2語でもニッチで競合が少ないキーワードはロングテールとして扱えます。
Q. 検索ボリュームが0でも記事を書く価値はありますか?
BtoBや専門性の高い領域では、ツール上では「0」と表示されても実際には検索が発生しているケースがあります。特に顧客単価が高い業種では、月1〜2件の問い合わせにつながるだけで十分な投資対効果が見込めます。Google Search Consoleで実際のクエリを確認しながら判断することを推奨します。
Q. ロングテールキーワードとビッグキーワードはどう組み合わせればいいですか?
ロングテールキーワードで複数の記事を上位表示させてサイトの評価を積み上げ、最終的にビッグキーワードを狙う「ボトムアップ型」が基本戦略です。トピッククラスター設計を活用し、ロングテールキーワードの子記事からビッグキーワードの親記事へ内部リンクを集めることで、親記事の評価を効率よく高められます。
Q. BtoBサイトでロングテールキーワードは有効ですか?
BtoBサイトこそロングテールキーワードが最も効果的です。購買プロセスが長く、意思決定に複数人が関わるBtoBでは、検索ユーザーが「課題を具体化した長いキーワード」で検索する傾向があります。月間検索数が少なくても1件の問い合わせが数百万円の案件につながるため、CVRの高さが検索ボリュームの小ささを大きく上回ります。
Q. AI検索にもロングテールキーワード対策は必要ですか?
AI検索への対応こそ、ロングテールキーワードに注力すべき最大の理由です。ChatGPTやGoogle AI Overviewへの質問は自然言語・長文・具体的な内容が多く、ロングテールキーワードと同じ構造を持ちます。明確な問いに明確な答えを返すロングテールキーワード特化の記事は、AI検索に引用・参照される確率が高くなります。

