2026年に入り、Googleはコアアップデートとスパムアップデートをたてつづけに実施しました。
「何が変わったのか」「自社サイトは何をすべきか」を正確に把握できている担当者は、まだ少ないのが現状です。
結論からお伝えすると、今回のアップデートで評価が下がるサイトの多くは「差別化不足」と「初動の対応ミス」という共通点を持っています。
この記事では、Googleアルゴリズムアップデート2026の全体像と、実務11年の経験から導いた「やってはいけない3つの行動」を中心に解説します。
2026年のGoogleアルゴリズムアップデート、何が変わったのか?
2026年前半は、複数のアップデートが短期間に集中しました。それぞれ性質が異なるため、まとめて「SEO対策」と考えるのは危険です。
各アップデートの内容を正確に把握することが、適切な対応の第一歩です。
December 2025 core update(2025年12月)の概要と傾向
2025年12月に実施されたコアアップデートは、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の評価精度をさらに高める内容でした。
特に「著者の実体験が明記されているか」「一次情報に基づいた独自の視点があるか」という点が評価に影響しました。
テンプレート的な構成で書かれたコンテンツや、競合と似た内容の記事が順位を落とす傾向が確認されています。
February 2026 Discover core update(2026年2月)とは何が違うのか?
2026年2月に実施されたのは、通常の検索結果(SERP)とは別に、Google Discover専用のコアアップデートです。
Discoverは検索行動ではなく、ユーザーの興味・関心に基づいて記事を届けるフィードです。
今回のアップデートにより、SERPとDiscoverで評価基準が別々に更新される時代に突入しました。Discoverからの流入を重視しているサイトは、今後は切り分けて対策を考える必要があります。
March 2026 spam update(2026年3月25日完了)で何が取り締まられたか
2026年3月のスパムアップデートは3月25日に完了しました。主な取り締まり対象は次の3つです。
| 取り締まり対象 | 内容 |
|---|---|
| 低品質AI生成コンテンツ | 人間の編集・独自視点がなく、他サイトと差別化できていないもの |
| サイト評判の不正利用 | 無関係なサードパーティによる寄稿スパム・サイト貸し行為 |
| 中古ドメインの不正利用 | 既存ドメインの権威性を悪用した低品質サイトの展開 |
スパムポリシーへの明示的な違反がなくても、差別化できていないコンテンツは評価が下がりやすい構造になっています。
コアアップデートで「評価が上がるサイト」「下がるサイト」は何が違うのか?
評価が上がるサイトの共通点は「そのサイトにしかない情報を持っている」ことです。
アルゴリズムの評価軸が精緻になるほど、「似たようなコンテンツ」は相対的に価値を失っていきます。
E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)が重視される理由
E-E-A-Tは、Googleが検索品質評価に用いる4つの軸です。
- Experience(経験):著者が実際に体験・実践しているか
- Expertise(専門性):そのトピックに対する深い知識があるか
- Authoritativeness(権威性):業界内での認知・信頼があるか
- Trustworthiness(信頼性):情報の正確性・透明性が担保されているか
コアアップデートのたびにE-E-A-Tの評価精度が上がっています。
特に「Experience(経験)」の有無は、記事の書き方に明確に表れます。実体験がない記事は、どれだけSEO的な最適化をしても限界があります。
「他サイトと似た内容」がアップデートのたびに狙い撃ちされる構造
実務上で最も多く見られるリスクがこれです。スパムポリシー違反ではなくても、競合と差別化できていないコンテンツはアップデートのたびに評価が下がりやすいという構造があります。
Googleは「ユーザーにとってより価値の高いページ」を上位表示させようとします。
似たページが複数ある場合、最も評価の高いページだけが残り、他は押し下げられます。
この「差別化不足」の問題は、AI生成ツールが普及した現在、さらに深刻になっています。
スパムアップデートで特に注意すべき3つのパターン
スパムアップデートで対象となるのは、意図的なスパム行為だけではありません。
気づかずにリスクを抱えているケースもあります。
低品質AI生成コンテンツ(人間の編集・視点がないもの)
AI生成コンテンツ自体はGoogleも容認しています。
問題になるのは、人間の視点・編集・独自情報が加えられていない「そのまま出力」のコンテンツです。
情報の正確性チェックがなく、競合と似た内容になっているものは評価対象外となるリスクがあります。
サイト評判の不正利用(寄稿スパム・サイト貸し)
権威性の高いドメインに、無関係なジャンルの記事を大量に掲載するケースが対象です。
「サイト貸し」と呼ばれる、第三者にサブディレクトリを貸し出す行為もこれに当たります。
自社サイトに関係のない寄稿を受け付けている場合は見直しが必要です。
中古ドメインの不正利用
過去に権威性を持っていたドメインを取得し、低品質なコンテンツを大量展開する手法です。
ドメインの評価は引き継がれません。正規の方法で一から構築したサイトが有利になります。
順位が下落したときにやりがちな「3つのNG行動」
コアアップデートで順位が下がると、すぐに動きたくなるのは自然なことです。
しかし初動の判断ミスが、その後の回復を大幅に遅らせるケースが実務上で非常に多いです。
NG①:アップデート直後に慌ててリライトしまくる
アップデート直後は、順位変動がまだ安定していません。ロールアウト完了後も2〜4週間は変動が続くことが多く、この時期に手を加えると「何が原因だったか」を後から分析できなくなります。
変動が落ち着く前にリライトすると、改善施策の効果測定もできなくなります。
まずは変動が安定するまで、データを記録しながら静観することが正しい対応です。
NG②:とりあえずタイトルだけ変える
タイトルだけを変えても、コンテンツの本質は変わりません。それどころか、安定していたCTR(クリック率)を崩すリスクがあります。
ユーザーが検索結果でクリックしていたのは「そのタイトル」だった可能性があるからです。
タイトル変更は施策として有効なこともありますが、データを見ずに感覚で変えることは逆効果になりやすいです。
NG③:データを見ながら何もしないで放置し続ける
慌てることはNGですが、観察を続けるだけで何も改善しないことも問題です。
変動が落ち着いた後も順位が戻らない場合は、明確な改善が必要なサインです。
「様子見」が慢性化すると、競合に差をつけられたまま回復の機会を失います。
正しい対処の流れ:GSCで原因を診断してから動く
正しい対応の流れは次のとおりです。
- アップデートのロールアウト完了を確認する(Googleの公式アナウンスを確認)
- Search Console(GSC)でアップデート前後の1週間を比較する(クリック数・表示回数・順位)
- どのページ・どのクエリで変動が起きているかを特定する
- 変動が安定してから(2〜4週間後)改善施策を実施する
データを根拠にした施策だけが、再現性のある回復につながります。
2026年のアップデートに対応するために優先してやること
アップデートへの対応は、「守り」より「攻め」の視点で取り組むほうが長期的に有効です。
本質的な対策は「他のサイトが書けないことを書く」ことに尽きます。
自社にしか書けない「一次情報・実体験」をコンテンツに組み込む
最も優先度が高い施策です。具体的には次のような情報が有効です。
- 自社が実施した施策とその数値結果
- 担当者の実体験に基づく判断や失敗談
- 業界でまだ言語化されていない知見
これらの情報はAIには生成できません。競合との明確な差別化ポイントになります。
サイトのトピック専門性を見直し、領域外コンテンツを整理する
Google は「トピック専門性」を重視しています。
自社のメインテーマと関係の薄い記事が多数あると、サイト全体の評価に悪影響を及ぼすケースがあります。
既存コンテンツを棚卸しし、専門領域から外れた記事は非公開化または統合を検討してください。
競合と似た記事を洗い出し、差別化ポイントを明確にする
「差別化不足」はアップデートの影響を受けやすい最大のリスクです。
手順は次のとおりです。
- 対象KWでGoogleを検索し、上位5〜10記事を確認する
- 自社記事と内容・構成・情報量を比較する
- 自社にしか書けない情報を洗い出し、記事に追加する
競合が書いていない切り口・データ・事例を加えることが最も効果的です。
AI Overview引用状況をSearch Consoleで確認する
2026年現在、Google AI Overviewに引用されることがサイトへの露出機会を大きく左右します。
定期的に検索し、AI Overviewに引用されている記事の傾向を把握してください。
AI OverviewやAI検索への最適化(AIO)の具体的な対策については、以下の記事で詳しく解説しています。


まとめ
2026年のGoogleアルゴリズムアップデートで押さえるべきポイントを整理します。
- コア・Discover・スパムと種類が異なるアップデートが相次いで実施され、それぞれ対策の方向性が異なる
- 評価が下がるコンテンツの本質は「差別化不足」にある。スパム違反でなくても、競合と似た内容は狙い撃ちされやすい
- 順位下落後の「慌てたリライト」「タイトルだけの変更」「データなしの放置」は、回復を遅らせる典型的なNGパターン
- 正しい対処は「GSCでデータを確認→変動が安定した後に改善施策を実施」という順序を守ること
- 長期的な対策は「自社にしか書けない一次情報をコンテンツに組み込むこと」に尽きる
まずはSearch Consoleで自社サイトの変動状況を確認し、どのページ・クエリが影響を受けているかを把握することから始めてみてはいかがでしょうか。
よくある質問(FAQ)
Q. コアアップデートで順位が下がったら、どのくらいで回復しますか?
回復期間は一般的に3か月〜1年程度です。
ただし、タイトル変更などの表面的な修正では回復しにくく、コンテンツの専門性と一次情報の充実が根本的な改善につながります。
変動が安定する2〜4週間後にデータを確認してから施策を判断することをおすすめします。
Q. AI生成コンテンツはスパム判定されますか?
AI生成であること自体は問題ありません。
問題になるのは、人間の編集や独自の視点がなく、他サイトと似たような内容になっているコンテンツです。
差別化できているかどうかが判断の分かれ目です。
Q. コアアップデートとスパムアップデートの違いは何ですか?
コアアップデートは検索アルゴリズム全体の評価基準の見直し(年2〜4回)、スパムアップデートはスパム検出システムの精度向上(年数回)です。
影響を受けるサイトの特性が異なるため、それぞれ別の視点で対策を考える必要があります。
Q. Discover専用のコアアップデートとは何ですか?通常のSEO対策と分けて考えるべきですか?
Discoverは検索結果とは別の、ユーザーの興味・関心に基づくフィード経由の流入です。
2026年2月に初めてDiscover専用のコアアップデートが実施されており、今後はSERPとDiscoverで評価基準が別々に更新される可能性があります。
Discoverからの流入を重視している場合は切り分けて対策を検討してください。
Q. アップデート後に真っ先に確認すべきことは何ですか?
まずSearch ConsoleでアップデートのロールアウトUT前後1週間のデータを比較し、どのページ・クエリで変動が起きているかを把握することです。
変動が安定するまで2〜4週間かかるため、初動での判断は避け、データが落ち着いてから施策を考えることが重要です。

